この区分について
契約書の作り方(通数、原本、印紙の負担、電子契約)、手付金や残代金の支払い方法、融資の利用、固定資産税等の精算、税金に関する取り決めです。支払いの方法・期日・手数料の負担を、具体的に書いておくことが大切です。
- 文中の●は、実際の取引に合わせて書き入れる空欄です。〔 〕は、ツールで入力した期間などが入る箇所です。
- 「特約」は契約書に書く約束事、「重要事項説明書の記載文」は説明書に書く確認事です。同じ内容を両方に重ねて書かないのが基本です。
- 文体は「しっかり(硬め)」を先に、「やさしめ(簡潔)」は折りたたんで載せています。内容は同じです。
G-01契約書は1通(買主が原本・印紙は買主負担)
ツールでの選び方:「契約書の通数と印紙」=1通作成:買主が原本、売主は写し(印紙は買主負担)
売買契約条項の定めにかかわらず、本契約書は1通のみ作成し、売主および買主が署名(記名)押印のうえ、買主が原本を、売主がその写しを保有するものとします。また、売買契約条項の定めにかかわらず、本契約書に貼付する印紙は買主の負担とします。
やさしめの文体で読む
売買契約条項の定めにかかわらず、契約書は1通だけ作ります。売主・買主が署名(記名)押印し、原本は買主、コピーは売主が持ちます。印紙代は買主の負担です。
G-02契約書は1通(売主が原本・印紙は売主負担)
ツールでの選び方:「契約書の通数と印紙」=1通作成:売主が原本、買主は写し(印紙は売主負担)
売買契約条項の定めにかかわらず、本契約書は1通のみ作成し、売主および買主が署名(記名)押印のうえ、売主が原本を、買主がその写しを保有するものとします。また、売買契約条項の定めにかかわらず、本契約書に貼付する印紙は売主の負担とします。
やさしめの文体で読む
売買契約条項の定めにかかわらず、契約書は1通だけ作ります。売主・買主が署名(記名)押印し、原本は売主、コピーは買主が持ちます。印紙代は売主の負担です。
G-03電子契約で締結する
ツールでの選び方:「契約書の通数と印紙」=電子契約(印紙不要)
本契約は、電子契約サービスを利用して電磁的記録により締結するものとします。売主および買主は、売買契約条項の定めにかかわらず書面の契約書を作成せず、それぞれ当該電磁的記録を保管するものとします。
やさしめの文体で読む
この契約は電子契約サービスで結びます。売買契約条項の定めにかかわらず紙の契約書は作らず、売主・買主はそれぞれ電子データを保管します。
実務の留意点:重説・契約書面を電磁的方法で交付するには相手方の事前承諾が必要。
G-04残代金等は振込で支払う
ツールでの選び方:「残代金等の支払方法」=売主指定口座への振込(手数料は買主負担)
売買契約条項の定めにかかわらず、中間金および残代金は売主の指定する口座への振込みにより支払うものとし、振込みを証する振込明細書等をもって売主の領収証に代えるものとします。振込手数料は買主の負担とします。手付金を売主の指定する口座へ振り込む場合も同様とします。
やさしめの文体で読む
売買契約条項の定めにかかわらず、中間金・残代金は売主の指定口座に振り込んで支払い、振込明細書などを領収証の代わりにします。振込手数料は買主の負担です。手付金を振り込む場合も同じです。
実務の留意点:約束事のため特約のみに記載(重説には入れない)。
G-05契約前の預り金を手付金に充当
ツールでの選び方:「手付金の授受」=契約前に売主口座へ振込済(預り金を手付金に充当)
(1)本契約締結前に買主が売主の口座へ振り込んだ金員は預り金として取り扱い、本契約の締結と同時に、利息を付さずにその全額を手付金に充当するものとします。振込手数料は買主の負担とします。 (2)前項の振込みに係る振込明細書等は、本契約締結時までは預り金の受領を証する書面とし、本契約の締結をもって手付金の領収証に代えるものとします。
やさしめの文体で読む
(1)契約前に買主が売主の口座へ振り込んだお金は預り金とし、契約と同時にそのまま(利息なし)手付金にあてます。振込手数料は買主の負担です。 (2)その振込明細書などは、契約までは預り証として扱い、契約と同時に手付金の領収証の代わりにします。
G-06手付金は契約と同時に振込手続き(買主が業者以外)
ツールでの選び方:「手付金の授受」=契約締結と同時に振込手続き(着金確認は後日) 「買主」=個人/法人(宅建業者以外)
(1)本契約は、売主および買主の双方が本契約書に署名(記名)押印した時に成立し、効力を生じるものとします。 (2)本契約書第●条の定めにかかわらず、買主は、本契約締結と同時に、手付金を売主の指定する銀行口座へ振り込む手続を完了し、その完了を証する書面等(振込明細書、インターネットバンキングの振込完了画面の写し等)を売主に提示するものとします。振込手数料は買主の負担とします。 (3)売主は、令和●年●月●日までに手付金の着金を確認するものとします。 (4)売主または買主のいずれの責めにも帰することができない事由により、前項の期日までに手付金の着金を確認できないときは、売主および買主は、本契約を無条件で解除することができるものとします。この場合、売主および買主は、相互に損害賠償、違約金等の請求を行わないものとします。
やさしめの文体で読む
(1)この契約は、売主・買主の両方が契約書に署名(記名)押印した時点で成立します。 (2)第●条の定めにかかわらず、買主は契約と同時に手付金を売主の指定口座へ振り込む手続きを済ませ、その証拠(振込明細書、ネットバンキングの完了画面の写しなど)を売主に見せます。振込手数料は買主の負担です。 (3)売主は、令和●年●月●日までに手付金の入金を確認します。 (4)どちらの責任でもない理由で、期日までに手付金の入金が確認できないときは、売主・買主とも無条件で契約を解除できます。この場合、お互いに損害賠償や違約金は請求しません。
G-07手付金は後日振込(買主が宅建業者)
ツールでの選び方:「手付金の授受」=契約締結と同時に振込手続き(着金確認は後日) 「買主」=宅建業者
(1)本契約は、売主および買主の双方が本契約書に署名(記名)押印した時に成立し、効力を生じるものとします。 (2)本契約書第●条の定めにかかわらず、買主は、手付金金●●●万円を、令和●年●月●日(以下「手付金支払期日」といいます。)までに、売主の指定する銀行口座へ振り込む方法により支払うものとします。振込手数料は●●の負担とします。 (3)売主または買主のいずれの責めにも帰することができない事由により、手付金支払期日までに前項の手付金の着金を確認できないときは、売主および買主は、本契約を無条件で解除することができるものとします。この場合、売主および買主は、相互に損害賠償、違約金等の請求を行わないものとします。 (4)前項により本契約が解除された場合において、買主が既に手付金の送金手続を完了しているときは、売主は、受領した手付金を無利息で速やかに買主に返還するものとします。
やさしめの文体で読む
(1)この契約は、売主・買主の両方が契約書に署名(記名)押印した時点で成立します。 (2)第●条の定めにかかわらず、買主は手付金●●●万円を、令和●年●月●日(以下「手付金支払期日」)までに売主の指定口座へ振り込みます。振込手数料は●●の負担です。 (3)どちらの責任でもない理由で、手付金支払期日までに入金が確認できないときは、売主・買主とも無条件で契約を解除できます。この場合、お互いに損害賠償や違約金は請求しません。 (4)解除したときに、買主がすでに手付金を送金していたら、売主は受け取った手付金を利息なしですぐに買主へ返します。
G-08一括決済(手付金なし)
ツールでの選び方:「手付金の授受」=手付金なし(契約と同時に全額決済)
売主および買主は、本契約は売買代金を一括して授受するものであるため、第●条(手付金)、第●条(引渡し完了前の滅失・損傷)および第●条(手付解除)の各定めは適用しないことを確認します。
やさしめの文体で読む
この契約は代金を一括で支払うため、第●条(手付金)、第●条(引渡し前の滅失・損傷)、第●条(手付解除)は使いません。
本契約においては、契約締結と同時に売買代金の全額を授受します。手付解除等の規定の適用については、売買契約書の特約「一括決済(手付金なし)」に定めるとおりです。
やさしめの文体で読む
この契約では、契約と同時に代金を全額支払います。手付解除などの扱いは、売買契約書の特約「一括決済(手付金なし)」のとおりです。
G-09融資は利用するが融資特約なし
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約なし)
売主および買主は、買主が本物件の購入にあたり金融機関等の融資を利用する予定であるものの、本契約には融資利用の特約を付さないことを確認します。買主は、融資の全部または一部について承認が得られない場合であっても、そのことを理由として本契約を解除することはできないものとします。
やさしめの文体で読む
買主は購入にローンを使う予定ですが、この契約にはローン特約(融資利用の特約)を付けません。ローンの全部または一部が通らなくても、それを理由に契約を解除することはできません。
実務の留意点:重説の融資欄は「融資利用の特約:無」とする。
G-10融資特約を解除権留保型に読み替え
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約あり) 「融資特約を「解除権留保型」に読み替える」が☑
売買契約条項第●条(融資利用の場合)第2項を、次のとおり読み替えるものとします。「標記の融資未承認の場合の契約解除期限(●)までに、前項の融資の全部または一部について承認が得られないとき、または否認されたときは、買主は、売主に対し、同期限までに限り、本契約を解除することができます。」
やさしめの文体で読む
売買契約条項第●条(融資利用の場合)第2項は、次の内容に読み替えます。「表記の解除期限(●)までにローンの全部または一部が承認されない、または否認されたときは、買主はその期限までなら契約を解除できます。」
実務の留意点:条番号と記号は書式の版で異なる。使用書式で必ず確認。
G-11売買代金を超える融資(諸費用等)
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約あり)/利用する(融資特約なし) 「諸費用等を含め、売買代金を超える額を借りる」が☑
売主および買主は、買主が本物件の購入にあたり、売買代金の一部とあわせて、購入に係る諸費用(および買主の自宅売却に伴う残債の抹消費用等)についても融資を利用するため、融資金額の合計が売買代金を超え金●●●●円となることを確認します。
やさしめの文体で読む
買主は、代金の一部に加えて、購入の諸費用(自宅を売る場合のローン完済の費用なども含む)にもローンを使うため、借入額の合計は売買代金を超えて●●●●円になります。売主・買主はこれを確認します。
融資利用の特約が適用される融資の範囲は、売買契約書の特約「売買代金を超える融資(諸費用等)」に定めるとおりです。
やさしめの文体で読む
ローン特約の対象になる借入の範囲は、売買契約書の特約「売買代金を超える融資(諸費用等)」のとおりです。
G-12建築費用を含む融資
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約あり)/利用する(融資特約なし) 「建物の建築費用を含めて借りる」が☑
売主および買主は、買主が本物件の購入にあたり、引渡し後に建築を予定する建物の建築費用についても融資を利用するため、融資金額の合計が売買代金を超え金●●●●円となることを確認します。
やさしめの文体で読む
買主は、引渡し後に建てる予定の建物の建築費にもローンを使うため、借入額の合計は売買代金を超えて●●●●円になります。売主・買主はこれを確認します。
融資利用の特約が適用される融資の範囲は、売買契約書の特約「建築費用を含む融資」に定めるとおりです。
やさしめの文体で読む
ローン特約の対象になる借入の範囲は、売買契約書の特約「建築費用を含む融資」のとおりです。
G-13否認後に別の金融機関へ申込み
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約あり) 「否認されたら別の金融機関にも申し込む」が☑
融資利用の特約の定めにかかわらず、表記の融資が否認されたときは、買主は●●●●(金融機関名)に対して融資を申し込むものとします。買主が本契約を解除できるのは、同金融機関による融資も否認された場合に限られるものとし、買主はこれをあらかじめ承諾します。
やさしめの文体で読む
ローン特約の定めにかかわらず、表記のローンが否認されたときは、買主は●●●●(金融機関名)にも申し込みます。そこでも否認されたときに初めて、契約を解除できます。
G-14融資承認の取得
ツールでの選び方:「買主の融資利用」=利用する(融資特約あり)
決済前の確認:融資承認の取得(担当:買主/時期:契約書の融資承認取得期日/確認の資料:金融機関の承認通知(写し))
G-15固定資産税等の起算日:1月1日
ツールでの選び方:「固定資産税等の清算起算日」=1月1日
上記固定資産税等の清算金の起算日は、1月1日とします。
やさしめの文体で読む
固定資産税等の精算は、1月1日を起算日とします。
G-16固定資産税等の起算日:4月1日
ツールでの選び方:「固定資産税等の清算起算日」=4月1日
上記固定資産税等の清算金の起算日は、4月1日とします。
やさしめの文体で読む
固定資産税等の精算は、4月1日を起算日とします。
G-17税額未確定:前年度税額で清算・再清算なし
ツールでの選び方:「清算時に当年度の税額が未確定の場合」=前年度の税額で清算し、再清算しない
売主および買主は、固定資産税等の清算にあたり、●●年度の税額が確定していないため前年度の税額に基づき清算を行い、●●年度の税額と前年度の税額との間に差額が生じた場合であっても、再清算は行わないことを確認します。
やさしめの文体で読む
●●年度の固定資産税等がまだ決まっていないため、前年度の税額で精算します。あとで差が出ても、精算し直しはしません。
G-18税額未確定:確定後に再清算
ツールでの選び方:「清算時に当年度の税額が未確定の場合」=税額確定後に再清算する
売主および買主は、固定資産税等の清算にあたり、●●年度の税額が確定していないため、残代金支払日には前年度の税額に基づき暫定的に清算を行い、●●年度の税額が確定した後に改めて清算を行うものとします。
やさしめの文体で読む
●●年度の固定資産税等がまだ決まっていないため、残代金支払日にはいったん前年度の税額で精算し、税額が決まったらあらためて精算し直します。
G-19非居住者売主の源泉徴収
ツールでの選び方:「売主が非居住者(海外在住)または外国法人」が☑
(1)売主が所得税法に定める非居住者(または外国法人)に該当するため、買主は、同法の定めに従い、残代金の支払に際して売買代金の10.21%に相当する額(金●●●円)を源泉徴収するものとし、売主はこれを承諾します。 (2)買主は、前項により源泉徴収した金員を、自己の納税地を所轄する税務署に●●年●月●日までに納付しなければなりません。
やさしめの文体で読む
(1)売主は所得税法の非居住者(または外国法人)にあたるため、買主が法律に従って残代金から売買代金の10.21%(●●●円)を源泉徴収することを、売主は了承します。 (2)買主は、源泉徴収したお金を●●年●月●日までに、自分の納税地の税務署に納めます。
売主は、所得税法に定める非居住者(または外国法人)に該当します。このため、買主には、売買代金の支払に際して所得税等の源泉徴収および納付の義務が生じる場合があります。
やさしめの文体で読む
売主は所得税法の非居住者(または外国法人)にあたります。そのため、買主は代金を支払うときに所得税などを源泉徴収して納める義務が生じる場合があります。
実務の留意点:現行の源泉徴収税率は10.21%(復興特別所得税を含む)。徴収の要否・税率・納付期限は必ず税理士に確認。